「ふたりのピアフ」福岡凱旋公演で具体的に何が変化したのか、声色俳優岩城朋子です!
前回のその1で「今年は脚色を少々書き換え、声色を手直しした」と報告しましたが、それは一体どこだったのか。
前半は貧困な少女時代の物語。道端で木のケースの上に立ち歌った、物乞いのような時代。しかしその歌声を耳にした者達の中に、彼女をスターへ育て上げて行く出逢いが待っていた。
後半は成功を勝ち取り大人になったピアフの、愛と孤独と、やがて忍び寄る死への道。
この後半の成長したピアフの声色と当然喋り方を手直し、脚色も少しだけ書き換えたのです。
あ、それと衣装も新調しました!毎度の坂本千代さん作、煌びやかに華やかに、馬子にも衣裳となりましたよ!!
話を戻しましょう。
後半の声色を変えた、まずそれは何故そうしようと思ったのか。
それは2年前の銀座公演にいらしたお客様の感想と、昨年の銀座公演のお客様の感想が、後半を変化させるべきだとの結論に至らせたのです。
2年前のお客様から
「岩城の声色と浜砂さんの歌声がかけ離れており、感情移入がしづらい」
この部分は想定して作った岩城ピアフの声でした。参考文献や映画から私が感じたピアフの声、もちろん本人に似るようにはしていません。モノマネがしたいのではなく(それも出来ませんが・・)私が演じるピアフでありたかったのです。俳優なら誰しもそうでしょう。
そしてそれは歌手の浜砂さんも当然同じ、ピアフの歌声を真似るのではなく浜砂ピアフを歌い上げる、それが目標。ですから、共演者二人の声が異なると言われるは、そもそもこの作品上目標としていないので想定内だと考えて来ました。
そして去年のお客様から
「ピアフにはもっと気品があると思う。だから多くの人に支持されたのだ」
ここでようやく、成長したピアフが欠落している事に気付かされたのです。前半の粗野なイメージから変化を遂げていなかったのです岩城ピアフは。
では成長したピアフとは・・それを考えた時に、2年前のご指摘通り私の声は浜砂さんの歌声にリンクしてゆくのです自然に。もちろん歌声を真似たのではなく、大人になり学んだ結果を考えた声でした。
一瞬、異なる感想に思えましたが、直すべき事柄は同じだったのです。
はあああ~~、お客様ってどこまで凄いの (-_-;)
ですが、後半の変化にはまだまだ課題が残りました。
福岡のお客様からのご要望も色々お聞きしておりますが、岩城という人間性から出て来るものと出ないもの、作ってでも演じられそうなもの、どれも課題ですが来るべき時に変化するのでしょう。単細胞岩城はまずは振り回されないように。
いやああ~~~
「再演」って大切です、一回切りでは成し得ない「成長」が本にも出演者にも必ず訪れる !!!
頑張りまぁぁ~~す (⋈◍>◡<◍)。✧♡