脚本を書くこと、それを演じること

脚本を書くとは、それを演じるとは、考えさせられている声色俳優岩城朋子です!

9月10日は「島津斉彬公物語」の音響稽古の日でした。
以前にも話しましたが、岩城の語り芝居を支えているのは音楽と効果音!
「このセリフの『あ』からスタートさせて」などのキッカケだらけの音響は、必ず本番の前に(2週間くらい前が良いです)このキッカケ合わせのお稽古をせねばなりません。それもそのお稽古は、ほぼ1回きり!
ですので音響さんはその後、自主練習をして本番に臨むことになります。
申し訳ない事ですが、想像以上に大変なのです (-_-;)

で、10日は音響を担当してくださるあづみさんと、今回もご同行くださるA-ZO株式会社の直子さんの三人でのお稽古だったのですが、終了後モヤモヤと納得のいかない不安が岩城の胸にこみ上げてくるのでした。
それは・・・

「この脚本は、はたして面白いのか・・」

ええ!!
今さら!! です。
依頼を受けての執筆ですので先方さまからは赤ペンチェックは頂いてはおりますが、そもそも面白く書けているのだろうかとの不安が頭をもたげて来るのです。本番は二週間後に迫っているこの時期に・・・
とくに今回のような実在した歴史上の偉人を語る脚本のときは、ちょいちょいこの不安がやって参ります。大河ドラマのライターさんってずっとこんな不安を抱えながら書いてるのかしら、身体持たないよねなどと人事のように逃避しながら思ってみたりしております。
結論から言いますと、この時期に脚本を手直しする力量は岩城には残念ながらございません。
残されているのは演じること!!
そこで、今朝岩城の頭をよぎったのは「どう演じるべきか」。
これ回答はないのも重々承知ですが、自分で書いて、自分で音響決めて、自分で演出して、自分で演じて・・・。
限界があるよねと思いながらも、

ひとりでお稽古するしかないのです。
毎日黙々と。

あ、正確には迷惑そうな娘が隣におります、自宅でお稽古していますので。娘からしますと来る日も来る日も、母親の訳の分からないセリフが聞こえてくる生活がかれこれ18年ほど続いており、彼女の集中力は私のお陰だと言っても過言ではないと考えております!
脱線しました。
結局のところ黙々とお稽古を続けておりますと、身体に脚本が浸透して来て執筆中に伝えたかったことが甦り、そのための演じ方が見えて来始め、その音響を選んだ意図が思い出されて来るのです。
全部ひとりでやっている事なのに、一旦身体から離れてまた戻ってくる。

ただですね。
今は抱えている脚本があと二つあり、どれも手直しと読みが同時進行している現実が問題なのでしょう。
あとの二つとは、9月30日本番の「楼蘭の花」と、11月24日本番の「ふたりのピアフ」!!

お~~い、岩城~~! これはもう、楽しむっきゃない (⋈◍>◡<◍)。✧♡