島津雨で歓迎をうけたその夜の観月祭や如何に!! はい、声色俳優岩城朋子です!
前回の続きです。
島津雨は有難くもリハーサルで上がり、スタッフさん達の職人技で見事に仕上がった会場を見届けた私は、今回新調した衣装を身にまとい出番を待っておりました。そこへ、またまた心強い応援団ご一行さまの到着です。
ご存じ望東尼・想のパートナー亀田さん、いつも応援くださっているSさん、そして斉彬公物語の脚本執筆を助けてくださった永留さん!
とても嬉しい仲間たちが、楽しみにしてますよとエールをくださいました!ワイワイとお写真!
賑やかに彼女らが去った控室で心を落ち着かせ、いざステージへ。
会場は400席の椅子は満席。
ライトアップされた拝殿の前に広がる毛氈の紅と、高く積まれた十五夜のお団子の白と、雅に奏でられる雅楽と巫女舞は、うっとりするほどの幽玄な世界です。
ああ、お客様はきっと「語り芝居ってなんだろう??」と思われながら、この先に繰り広げられる斉彬公の生き様など、まったく想像もされていないのでしょう。
トクトクと心臓がのど元に響くのはこの一瞬。
「さあ、行きましょう」
田原権宮司さまの声で、ひとりステージに向かい毛氈の上で客席に背を向けて立ちます。
「撃てーーーーーーーーー!!!!」
第一声に被さるように効果音が入り、一気に西南戦争のシーンに突入します。
そう、この日9月24日は西郷さんのご命日、このシーンでスタートしたのは岩城から敬意を表したご奉納の意。
「先生、こんあたいで!」
「まだまだ!」
銃弾飛び交う効果音にやがて優しく和田さんのオカリナが流れて来ると・・・
「・・西郷・・」
静に呼びかける声に西郷は「・・殿」と返します。
これが新作「島津斉彬公物語」のプロローグです。
幽玄に満ち満ちていた会場のお客様は、腰を抜かすほど驚かれた様子で、これからの30分間、身も心も全てを岩城ワールドに連れ去られてしまったのでした(笑 !!
今回物語のストーリーテラーを担ったのは斉彬公の母君であられる周子夫人。
「あの子が見たであろう桜島と変わらず同じなのでしょうか」
と呟き物語へ誘います。
やがて重豪公や久光公、篤姫さまも登場。斉彬公が抱いた日本国の在り方と目指した政策、そして何より国難のこの時代に先見の明と「待つ」力を持つ逸材であった事を語り芝居で表現しました。
そしてあっという間のエピローグ。
「変革を必要としたのはあの時代であったからだと、そう思うてはおらぬか。
未来は続く、皆の手で切り拓いて行くのだ。
この国を照らし続けようぞ!!」
斉彬公のこのセリフで幕となり、和田さんのダイナミックな楽曲が、斉彬公の言葉を更に感動的なエンディングに導いてくださいました!
さあ、迫力もさることながら皆々さまからお褒め頂いたのは、薩摩弁!!
「若殿さあな、わっぜおかたじゃっらしど」
「なんでんワガ名もゆわじおいやっせぇ、よかもん恵んもろうた家もあったらしかど」
これ標準語の岩城の脚本をNさまのご友人が薩摩弁に書き換え、Nさま自らが読み声を録音してくださいました!何度も聞いてイントネーションを練習しましたが、きっとなんちゃって薩摩弁だった事でしょうね。
優しい鹿児島のお客様から「美しい薩摩弁だった」とのお言葉 ♥
兎にも角にも、素晴らしい体験でした!!
片付けの始まった会場に、ほんのりとお月様が姿をみせてくれました!
さあ、この続きは「え、また続くの・・」 はい!次回を乞うご期待 (⋈◍>◡<◍)。✧♡