力作の新作が鹿児島にて初演を迎えました、声色俳優岩城朋子です!!
「塚田喜太郎」なんて全く無名な、いち年老いた農民であります鹿児島の。なぜこの方を物語にせねばならなかったのか・・・
遡ること2022年、令和4年8月15日終戦記念日に訪れた霧島のバレルバレー・プラハで行われた十三塚原特攻慰霊祭で出逢いました名物和尚、南泉院ご住職の宮下亮善氏からの依頼でした。
「塚田喜太郎の功績を伝えねばならないですよ。ぜひ語り芝居にしてください」と。
では塚田喜太郎の功績とは・・
明治の時代、秩禄処分により路頭に迷った多くの士族を救うべく、大久保利通卿が取った策「福島の安積(あさか)開墾事業」!!
つまり職を失った武士階級に、刀を鍬に替えて農民として生きて行くよう勧めた政策で、その農地として選ばれたのが福島にある安積原野だったのですが・・
地元の農民ですら手を着けなかった悪土、そんな農地ににわか農民達の歯が立つ訳もなく、10年経っても種より少ない収穫に借金は膨らみ極貧の生活に陥ってしまうのです。
ここで私がまず驚いたのは、この安積の事業に入植した藩士の多くが久留米藩からの移住者!!「ええ!!久留米藩士がこんなに多く?!なんで・・」
そこは、
岩城が尊敬する歴史作家の浦辺登氏著「久留米藩難事件」の内容から繋がるのですけれどもね!!
さあ本題に戻して。
この困窮する安積の士族農民を救うのに白羽の矢が立ったのが鹿児島に居た老農、塚田喜太郎さんなのです。鹿児島と気候風土が全く異なる福島で、彼が手掛けたのは骨粉を肥料とした米作りでして、結論から言えばこの作法が大成功を成し遂げ、まさに安積の命の恩人となるのでした。
そしてそして、
もっと驚いたのが、その子孫の塚田浩之氏は、私が何年も前からお世話になっている永井宏治氏の同級生!!もうですね、ここまで外堀を固められては、語り芝居にするしかない訳で 💦💦
令和5年になって直ぐに取り組んだ新作づくりでしたが、半年以上を費やして9月24日に初演を迎えたのです (⋈◍>◡<◍)。✧♡
この企画を主催された南僕こと山城洋一氏には感謝しかありません!!
強い信念のもと既に今年で7回目を迎える「西郷南洲偉人祭」、こちらで初演をご披露できたのは幸せでした。
そしてやはり音響に入ってくださった永井宏治氏、立派な会場でプロの音響さんから見守られながら安心の操作でしたごね、苦労様でした。
さあて、来年の再演へ向けて宮下和尚が駆け出してくださった!!乞うご期待 (⋈◍>◡<◍)。✧♡