新作「野村望東尼」 R7年8月30日 by きもの利久

本年もお声かけ頂きました、きもの利久さま主催、会員向け「言伝の会」声色俳優®岩城朋子です!!


きもの利久さまの新社長、吉田壮一郎社長より本年はぜひ野村望東尼の物語をお願いしたいと連絡を頂いたのが5月。既に私の作品である望東尼の物語は高杉晋作が主役だが「いえ、野村望東尼が主役で」とのご所望で、ですがここから岩城の悩みが始まるのでした。

岩城の作品に「高場乱」があるのですが、この高場乱と野村望東尼がどうしても重なって似た人物に、いえ似た背景に思えて、そうすると似た作品にしたくないとの思いが強くなる一方で・・確かに幕末維新の時代を生きた、双方ともに女性であり博多の女傑であり、更には遠い親戚同士で、二人とも尊王攘夷派でもあり、もうここまで似ると同じような作風にしてはならないとの概念ばかりが膨らみ、随分と考え込む日々が続きます。


人物像、キャラクターの描き方を思い付いてはメモし、同時に野村望東尼の生涯を描いた本を読み返しながらメモを取り、
「そうだ、望東尼の本音と建前と二人のキャラクターを登場させてみよう」
などと思い付くのですが、しかしそれでは二重人格と勘違いされてしまう事に気付き 💦(-_-;)
ああ~~どうしようと、何も定まらない日々を過ごしながら、ある日浦辺登氏に悩みを投げかけてみましたら

「高場乱は育てた人、野村望東尼は寄り添った人」
との答えが返ってきたのです。このアドバイスを境に、岩城はもう一つのことに気付きます。
「若いころは病気がちであった」
望東尼は一見女傑としての武勇伝ばかりに着目されがちだが、そうではない望東尼を私は描くべきだ。そしてそれを支えた人物こそ、二人目の夫野村貞貫(さだつら)であったのだ!!
ここまで理解できると、あとは早かった!絶対ほかの俳優がしない野村望東尼に仕上げたい、絶対ほかの劇作家が思いつかない野村望東尼にしてやる!!

プロローグは勿論、姫島脱獄!!そして野村貞貫との穏やかな日々、やがて起こる残酷な出来事、からの激動の時代背景をテンポアップに表現したら、待ってましたの高杉晋作との10日間。
極めつけは物語にふんだんに散りばめた和歌を、文字にした紙で事前に配布しておくこと!!これが大当たりでした (⋈◍>◡<◍)。✧♡
和歌を口にするたびにお客様が紙に目を落とし文字で確認されると「こんなシチュエーションで詠んだのか」と。

演じ終えた楽屋に駆け付けてくださった吉田社長の言葉「お客さまが、進化している!過去いち!と沢山の感想をもらった」、また翌日に直々にお電話くださった吉田会長からの御礼、この作品の完成度の高さを知ることができました!!そして何より音響を担った利久の社員さんは何日もお付き合いくださり、伴ってご尽力くださった灯明殿のスタッフさん、本当にありがとうございました!!❤
さあて、期待した招待客は誰一人現れずと・・・ま、想像どおり。