「楼蘭の花」博多女社中ゲスト出演 in 大濠公園能楽堂

博多女社中の作品「楼蘭の花」の再演が大濠公園能楽堂にて行われました、声色俳優岩城朋子です!
さあ、今年から活動開始しましたユニット博多女社中の第一回目の作品「楼蘭」がバージョンアップして再演に挑みました!

書演笛・博多女社中とは演奏家/和田名保子、書家/悠杏、俳優/岩城朋子の三人の女性表現者による舞台パフォーマンスユニットです。
5月の初演以来、脚本、音響、演奏、書、それぞれを手直ししタイトルも「楼蘭の花」でバージョンアップ、9月30日の再演に挑みました!

今回の再演は、和田名保子さんのオカリナ/ケーナ教室グランジュテ発表コンサートへのゲスト出演で、場所も格式高き大濠公園能楽堂で行われたのです。
50名以上の生徒の皆さんが、一年間の稽古の成果を互いに発表し合う緊張の場。
先生である和田さんの愛情と、それに応えたい生徒の皆さんの想いが詰まった空間となりました。
岩城も子供のころにバレエ教室の発表会に出た、あの緊張と先生の包み込むような優しさを思い出しておりました。改めてこの数の生徒さんを指導なさっている和田名保子さんの凄さを感じたのです!
さあ、そんな生徒さん達が「和田先生のユニット」として見守るなか、「楼蘭の花」はどう映ったのでしょうか。

まず今回の場所は、水も墨も使用不可!つまり書のパフォーマンスは舞台上では行えないので、事前に書かれた文字をタペストリーの形で舞台に設置。
その書の前で、演奏と語り芝居が展開されました。
仕方がないのですが、やはり目の前で書くという「動」を担っている書のパフォーマンスがないのは、惜しいところです。「観る」ことにも影響が大きいと感じています。

さて、初演との大きな違いは、まず効果音は一切使用しないところ!
岩城の声と和田さんのオカリナの響きのみで勝負せねばならず、つまり岩城の声の細部までお客様の耳に残ることは、良くも悪くも助けてくれるものは無い状況なわけです。
また能楽堂でしたから、岩城のマイクも無しでやるのは本番間近で決めたことでしたが、果たしてどう聞こえたのでしょう。(後日、私のお客様からは聞こえにくい場所もあったとのご意見・・ (-_-;) )

そしてもう一つの大きな変更は脚本。
今回は博多女社中のプロデューサーであり、2013年の楼蘭初演で脚本を手掛けたY氏が執筆し岩城が脚色しました。
とてもシンプルになりましたが、とてもファンタジーにもなりました。(後日、私のお客様からは「ポエム」だったとのご意見)

脚本って・・・すべての土台なんです。
「一に脚本、二に演出、三に制作、四にスタッフ」
これが岩城の積み重ねて来た舞台経験で断言できる重要な順番!アーティストの重要性なんて、う~~~んと下のランクなんです。この四つが優秀ならば俳優なんて素人さんでも大丈夫なんですよマジで(笑
つまりどの客層をターゲットにしたいのかも脚本がネックとなりますし、聴く人にどう感じて欲しいかも脚本次第なのです。好みの問題だと言ってしまえばそれまでなんですが、とても大切な部分だと感じています。

さて今回感じたのは、改めて「再演」の重要性が染みた舞台でした。
岩城個人は、作品を頭で理解できてるレベルで止まっているなとの感想で、足りませんね色々。
再演を重ねることが、どんな議論よりも大切であり、再演の積み重ねこそが血となり肉となるのだと心底感じた次第です。
まだまだヒヨコな博多女社中、多くの方々の前にさらされてナンボなのだと反省しきりです !!